お別れを前提にお付き合いしてください。【完結】

「でも、寂しいです」


わがままばかりの私に、彼が呟く。


「俺だって我慢してんだから、そういうこと言うな」


頬を赤くして、ムッとした表情がいつもとは違って少年みたいで、可愛くて笑いがこぼれた。


「笑ってんじゃねーよ」

「はい」


ぽこっと額に拳が落ちてくるけど、少しも痛くない。


「一緒に住むのは、もっと大人になってからな」

「それって、プロポーズみたいですね」


なんて、ちょっと調子付いたことを言って笑ってみる。

そんな私の頬を、浅羽くんは手のひらで優しく包んだ。

そして。


「みたい、じゃなくて」

0
  • しおりをはさむ
  • 96
  • 111
/ 387ページ
このページを編集する