あなただけを愛したい【完】

Chapter1 /近づきたい

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「柑那、おっはよー」


「おはよ」



祥子が興奮気味にあたしの前の席に座って、身を乗り出しながら、今、一番聞きたくない話を聞かされた。



「ねぇねぇさっきさ、水島先生が大勢の女子生徒に囲まれて、プレゼント攻撃にあってたんだけど、何でか知ってる?」



あたしも、見たよ。


そのせいで、今朝はあいさつができなかったんだから。



「さぁ、何でだろうね」



……ほんとは知ってる。


今日は先生の25才のお誕生日。


ほんとはあたしだって……


あの中に混ざって、プレゼントを渡したい。


でも……


そんな勇気は、……ない。


だって……


先生に受け持ってもらったことがないんだよ?


話し掛けたことだってない。

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