twilight house 3【完】









「ど、どうしたの?」


「ぁ、ああ、あの、ハンカチに、血糊が・・・!」


「え?・・・ああ、うん、まあ拭いたんだから当たり前だよね」






そりゃ血糊付くよね。



至極当たり前のことなのに、極くんは顔を真っ青にさせたまま、







「べ、弁償!弁償します!」


「え!?いいよこのぐらい!」


「で、でも、華さんのハンカチなのに・・・!」


「いいって!血糊だから洗えば落ちるし!」






ていうかちょっとしか付いてないから大丈夫だよ!こんなことぐらいで弁償なんてさせられるか!




別にいいって言ってんのに、頑なに弁償すると言い張る極くんに、どうしたものかと考えていれば。







「でも、」





――――――ぐぅううぅうぅ。






「・・・・・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・・」







極くんのお腹から、元気な音がした。




―――極くんの顔が、途端に真っ赤になっていく。







「・・・・・・お腹空いてるの?」


「・・・・・・お、お昼を、食べ損ねてて・・・・・・」







恥ずかしそうに、目を逸らしながら言う極くんに、思わずプッと吹き出す。


もう、可愛いなあ。この子は。







「さっきまでシフト入ってたんだもんね。じゃあ屋台で何か食べに行こうか」


「えっ、あ、で、でもまだお2人が・・・・・・」


「いーよいーよ。どうせまだ解放されないだろうし」






鳴り止まない歓声と増えてく女子生徒たち。



ありゃしばらく出て来ないだろうなあ。

まあでも、放っといても大丈夫でしょ。アズがいるから幸くんも迷子にならないだろうし。







「ね。行こ!」


「は、はい」







私は極くんの腕を引いて、馬鹿みたいにうるさいその場から立ち去った。








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