twilight house 3【完】








ブツブツと文句を言いながら、落としたクイック◯ワイパーを拾い上げれば。





「風呂場にあった黄色のシャンプーっておめーの?」


「黄色?」





黄色のシャンプーって、ああ。あの向日葵の絵柄が描かれてあるやつか。





「いや、私のじゃないよ」


「チッ、じゃー幸だな」






苛立った様子で、仁が舌打ちをする。



が、苛立っているのはこっちである。どうしてこの男は、いつまで経っても私の言うことを聞いてくれないんだろう。



ズボンを履いてくれていることが唯一の救いだ。

もしこれでタオル一丁だったらぶちのめしてる。







「あのどチビ、おめーのシャンプーは風呂場に置くなっつってンのによォ。聞きやしねェよ」


「アンタもな」


「間違えてアイツの使っちまったせいで、気持ちわりー匂いするわ」





シカトかよ。



ていうか、気持ち悪い匂いって・・・・・・スンスン、私は鼻を動かして匂いを嗅いでみる。



すると、ふわり。

フローラル系の匂いが仁の髪から漂った。






「別に良い匂いじゃん」


「バカか。男がこんな花の匂いしたら気持ちわりィだろーが」


「そう?私はアンタがいつも使ってる香水より、こっちの匂いの方が好きだけどね」


「そりゃおめー、アレだ。まだ嗅覚がお子様なンだよ」






露出魔にお子様とか言われたくないんだけど。



仁がいつも使ってる香水は、匂いが強めで私は苦手だ。それに比べたら、こっちのフローラルの香りの方が何倍も良い。







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