twilight house 3【完】

3章 /Home







―――来週の日曜日に予定が入ってしまったあと、家に上がってキッチンで夕飯の下ごしらえをしていれば。





「ちょっと、そこ退いて」


「ん?ああ幸くん」






冷蔵庫前にいた私を邪魔だと言ってシッシ、手で払う幸くん。



お風呂上がりなのか、幸くんの身体からほわほわとした熱気を感じた。






「はいはい退きますよ」

「どーも。今日の夕飯なに」






幸くんが冷蔵庫からアボカドを取り出して、ミキサーにぶっこみながら聞いてきた。


またお手製のスムージーを作るらしい。

好きだよなあ、アボカドのスムージー。






「ナポリタンだよ」

「うっわ。俺のやつにはピーマン入れないでよ。玉ねぎはいいけど」

「ちゃんと入れますううう」






つーかピーマンのないナポリタンなんてナポリタンじゃないだろ。

ただのケチャップパスタだ。絶対美味しくない。





玉ねぎの皮を剥きながら幸くんの要望を拒否する私に、幸くんがあからさまに嫌そうな顔をする。


ちょっとは好き嫌い直そうよ、幸くんや。






「アンタのご飯、不味くはないけど野菜ばっかり入れるから嫌だ」

「何言ってんの、みんな成長期なんだから仕方ないでしょー。野菜はいっぱい摂らないと!」







幸くんはいい迷惑だ、そう言いたげな表情でミキサーのスイッチを押した。



アボカドはどんどん潰れていって、ミキサーは綺麗な緑色に染まっていく。

その様子を見るのは気持ちよくて、結構好きだ。






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