twilight house 3【完】

3章 /忘却







忘れなきゃいけない人がいた。


忘れて欲しくない人がいた。


忘れたくないの、と言う人がいた。





真っ赤なヒール。


白い部屋。


内緒だよ、と囁く声。







全部消えてしまえばいいと思った。


全部消えたはずだった。






だけど私の知らないところで


蓋をしたはずの過去が、零れていた。







あの人が、私の名前を呼んでいる。







「華」


「もうすぐ会えるね」








会いたくない人の、声がする。







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