華やかに艶やかに 【完】






今日もまた雲がわずかしかないほど天気が良く、程よい寒さが肌を刺激する。




「胡蝶姉さん、胡蝶姉さん」




そんな日に、朝からちょこちょこ走ってきた新造に「何?」と視線を送りながら返事をする。



また可愛い花を見つけただの、胡蝶姉さんみたいな顔になりたいだのあちきにとって何ら影響もなく、つまらないようなことを言うのだろうか?と可愛い緑を見ながらそう思った。





「胡蝶姉さん何を笑ってるんです?」


「いや、何でもないよ。で、あちきに何の用だい?」


「あっ、あたし姉さんに訊きたいことがあって」





いつもなら訊きたいことではなく、自分の聞いて欲しいことを口にするこの子が今日は珍しく訊きたいことがあるらしく、あちきはいつもより真剣な顔をした緑に耳を傾けた。





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