眠り姫とチャラ王子

姫と王子のご対面




教室内には二人の生徒がいた。


春はもう終わりかけているが、半袖のみで外を出歩くにはまだ早い時期。


しかし教室内は風が遮断されている上、窓から差し込む太陽の光でぽかぽかしていた。


窓の外のグラウンドからは野球部らしき生徒の元気な掛け声が聞こえてくる。


そんなBGMを聞きながら二人のうちの一人――――つまり俺はある一点を見つめていた。



「………」



この体勢でどれくらいの時間が経っただろうか。


ちらりと後ろへ振り返り黒板の上に掛けてある時計を見ると、ちょうど17時を告げようとしていた。



「30分か……何をしているんだ俺は」



つい自問して頭を抱えそうになる。


しかしただ溜息を零すだけにとどめ正面に向き直り、この教室内にいる少女―――のつむじを見つめた。





先日、驚くべき事実が判明した。


なんとクラス内に知らない女の子がいたのだ。


といってもクラス替えをしてから一ヶ月そこそこしか経っていないため、不思議でないかもしれない。



が、俺にとっては違う。

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