タランチュラ 本編

第5章 /6)対面



十数名の剣士や狙撃手をほぼ同時に相手にしているメチレン。ランクの低い賞金首ではなく、訓練された軍人相手にさすがに息が切れる。

「はぁ、はぁ…おなかすいちゃったなぁー」

苦笑しながら大剣を握りなおす。

「早く帰ってルゥとラブラブブランチしなくちゃ…ね」

そういうと、メチレンは剣を振り、ばったばったと薙ぎ払っていった。

半数以上倒し、少し気が緩みかけた瞬間だった。

「!!」

強烈な殺気を感じ、突然メチレンの動きが止まる。その間、メチレンに太刀を浴びせようと剣を振りかざす者もいたが、メチレンは反射的に剣を振りおろし、攻撃した。目線は螺旋階段から離れない。

「この気配…まさか…」

“コツッコツッ”

ゆっくり崩れかけた螺旋階段を下りてくる足音。高いヒールのブーツがメチレンの位置から見えた。その人物の顔はまだ見えていなかったが、メチレンは足音の正体を察した。

「これはこれは…思ったより早かったな」

この声、威圧的な空気、そして強烈な殺気…メチレンが想像する中で最も最悪な人物の登場であった。

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