タランチュラ 本編

最終章 /1)来客



「ただいま」

「あーロスメタ、おかえりなさい」

ロスメタが部屋に戻るとユサが出迎えた。

「昨日帰ってこないから心配したんだよ、レンも朝にはいなくなっちゃったし」

「ごめん、ごめん。でも、もう二人とも帰ってきたから大丈夫。安心して」

ロスメタはユサに申し訳なさそうに言った。

「そうそう、お客さん来てるの」

「お客さん?」

ロスメタが部屋の奥を覗くと、客人がひとり。

「遅かったな」

「あ、あなたは…!?」

〝ドサッ〝

ロスメタは驚きのあまり腰を抜かす。

「ロスメタ~!大丈夫?」

ユサが慌てる。

銀色の髪をかきあげ、客人は手招きでロスメタに早くこちらに来るように催促した。

「レ、レイン大佐、なぜここが…」

客人の正体はレインであった。ロスメタは呼ばれるがまま、震えながら近づく。

「ロスメタ、そんなに怯えないで。この人、いい人よ」

ユサが微笑む。

「いい人っ!?」

ロスメタの声が裏返る。

「異議があるのか?」

レインが睨み付け、ロスメタは慌てて首を振った。

「実はね、記憶が戻ったの」

「えっ!!」

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