タランチュラ 本編

最終章 /4)ユサとノヴァム

ニコニコ手を振るユサにガチガチに固まったロスメタが見送った。

「ロスメタ…あれ?ロスメタでいいのかしら?それともノヴァム?」

「で、ではノヴァムでお願いします」

照れたようにロスメタ…改めてノヴァムが言う。

「わかったわ、ノヴァム。

あれ?ノヴァムと言えばオウムのノヴァム…」

色々混乱しているユサにオウムが自分だったと説明した。

「そうだったの!?じゃあ、あなたは本当にずっと私といてくれたのね、ありがとう」

ユサの笑顔に涙が出そうになるノヴァム。長い間の重圧から解き放たれた気分だった。

「ノヴァム…ノヴァムが良ければ、これからも一瞬旅をしてくれないかしら?

もう王女じゃない、旅人の私と…」

「え…」

「ダメ…かしら…?」

不安な表情を浮かべるユサにノヴァムは首を激しく振り否定した。

「と、とんでもございません!喜んで!」

ユサの顔が明るくなる。

「ありがとう!」

ユサはノヴァムに抱きついた。赤面するノヴァム。

「あ、これからは、ロスメタのときみたいに自然に話してね!敬語厳禁よ!」

「はいっ!」

ノヴァムの返事にユサが一睨みする。

「あ…うん」

「うん!それでお願いね。

あと護衛じゃなくて同盟だからね。フェアな関係でお願いね」

「あぁ、わかった。よろしく、ユサ」

「こちらこそ、ノヴァム」

二人は照れ臭そうに笑った。

0
  • しおりをはさむ
  • 9
  • 0
/ 151ページ
このページを編集する