タランチュラ 本編

最終章 /6)ババ抜き再び



食後は、メチレンたちの部屋で定番となりつつあるトランプ。ババ抜きの真っ最中。

「へー!ロスメタって、本当はノヴァムって名前なんだ~。じゃあ私たちもノヴァムって呼ぶね!

あれ?ノヴァムって聞いたことない?どこで聞いたっけ?」

メチレンがルゥからカードを引きながら聞く。

「オウムでしょ」

ルゥが答える。

「そんなのいたね!今頃どこにいるんだろうね。

鳥と言えば…あーピヨ子に会いたくなってきた!」

「そんなのいたねー」

「ルゥひどい!私のかわいいピヨ子のこと!」

ルゥはメチレンを無視して、ユサからカードを引き、微笑む。

「上がりだよ」

「え、もう?!はやーい」

ユサが悔しがる。

「ユサ、そういえば記憶戻ったの?どうやって?」

今度はユサがノヴァムのカードを引く。

「そうなの!ピコピコハンマーで」

ユサは真面目に答えたつもりだ。

「なにそれ、罰ゲーム?」

ルゥがつっこむ。

「違うわよー!」

ユサが笑いながら怒る。それにメチレンの叫びが割ってはいる。

「あー!!」

「何?レン、うるさい!」

「だって、ロス…じゃない、ノヴァムがー!」

ノヴァムが優越感に浸った満面の笑みを浮かべている。

「ババー!」

悪魔のカードが回ってきたメチレンが悔しがる。

「よーし!負けないからねー」

メチレンがカードを扇状に広げる。1枚だけ不自然に飛び出している。これを取れと言わんばかりに。

「なにこれ、すごく怪しいよ」

メチレンがにやける。

「じゃあ、あえて…」

ユサはメチレンが差し出すあからさまに怪しいカードを取る振りをして、その隣を引く。

「えーーー!」

「やった!上がりよ」

ユサがカードを捨てる。

「な、なんで!こんなにアピールしてたら、気になるでしょ!何でとらないの」

「だって、レンだもの」

「意味わかんないよー」

「あはははは」

カードゲームを楽しんでいる一行は真面目な話なんてできるわけもなく、そのまま夜も更け、メチレンとユサは眠り込んでしまった。

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