タランチュラ 本編

最終章 /10)いつもの朝



「えー!ユサたち、もう出ちゃったのー!起こしてよー」

金髪の寝癖姿でメチレンが口を尖らせる。

「起こしたさ!起きなかったのはレンでしょ!」

「そんなー。これからは一緒に旅すると思ってたから、気を抜いてたよー」

「気を抜こうが抜かまいが君はいつも朝寝坊だろ!」

ルゥがメチレンの布団をめくる。

「きゃー!ルゥのえっちー」

「うるさいっ!」

ルゥのげんこつがメチレンの頭におちた。

「いたいよー」

「はいはい、うそ泣きはいいから早く起きてよね!今日は新しいリスト、送られてくる日だよ」

「おっと、そうだった!」

浴衣姿で四つん這いになって這いながら、賞金首のリストが送られてくる小型通信機器を手に取った。

「あ、もう来てる。なになにー………あっ!」

「なに?」

「この街の近くで賞金首、三人もあがってるよ!」

「あ、本当だ」

「よし!支度急げー逃げられるぞ~」

慌てて身支度をするメチレンにルゥは笑った。

「まったく慌ただしいんだから」

メチレンも笑い返す。

「ルゥ、大好き!ずっと一緒だよ」

「何だよ急に」

「ずっとずっと一緒だからね」

照れるルゥの手を引いてメチレンは宿を飛び出した。

二人の冒険はまだまだ続く。

***END***

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