タランチュラ 本編

「へ?」

「僕の名前はロスメタ。君は?」

「ユサです…」

「いい名前だ」

 ロスメタと名乗った謎の男はユサの手を握った。

「実は僕もタランチュラを探しているクチでね!これも何かの縁だ。
 それに1人よりも2人の方が情報は得やすいだろう?」

 ロスメタはユサの手を握って立ち上がったが、戸惑っているユサにロスメタは「何か問題でも?」と聞く。

 ユサはメチレンとルゥを見た。

「あたしたちのことは気にしなくてもいいよ。
 相手がタランチュラだったらあたし達には協力できることってないし…」

「悪いけど、こればかりは協力できない。ユサが好きなようにしたらいいよ」

 2人はやさしくユサに言った。

「じゃぁ、もう問題はないね!!
 さぁ、ユサ!!僕とタランチュラを探しに行こう!!」

 ロスメタは半強制的にユサを連れて行った。
 店を出る寸前、ユサは世話になった2人に「ありがとう。また会いましょう」と慌ただしく言って連れ去られた。




一瞬の嵐は過ぎ去り、しばらく店は静まり返った。

「タランチュラ…ねぇ」

 メチレンは食べかけのオムライスをスプーンで突付きながらぼやく。

「…物好きもいたものだ」

 ルゥも同じようにフォークでスパゲッティーを巻きつけながらぼやいた。
 そして店にはいつの間にか活気が戻っていた。

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