タランチュラ 本編

第3章 /6)ごろごろ



 ルゥが買い出しに行ってから、メチレンは畳の上を暇そうにゴロゴロゴロゴロ転がっていた。

「メチレーン、ルゥー、いる~?」

 ユサの声だった。

「ルゥはお買い物~。でも私はいるから、入っていいよ~」

 メチレンがゴロゴロ転がりながら返事をすると、ユサが入ってきた。

「お邪魔しまーす」

「よくここに泊ってるってわかったね?」

 メチレンがユサを見上げ、ユサはメチレンの顔をのぞいた。

「仲居さんにメチレンたちのことを聞いてみたら、ここに泊ってるって教えてくれたの」

「そっか。ユサたちもここに泊まるの?」

「えぇ。本当は節約してライセンス割引が効くところに泊りたかったんだけど、満室で断られちゃったからここに泊まることにしたの」

「じゃぁ、今晩もトランプ大会だね!今度は負けないから」

 メチレンはうつ伏せで肘をつき、トランプを繰るジェスチャーをした。

「あれ、ロスメタは?一緒じゃないの?」

「ロスメタは用事があるって街に行っちゃった」

「そっか、じゃぁ私たちお留守番組みだね。
 とりあえず、座りなよ?寝転がってもいいよ。ダラダラしても怒るルゥいないし」

 メチレンは寝転がったまま起き上がる気配なく、ユサは畳に座り、脚を崩した。

「昨日ね、街外れのエーテルさんのところに行ってきたの。そこでピヨ子に会ったの。
 2人ともエーテルさんのこと、知ってたのね。びっくりしちゃった」

「うん、知ってるよ。だって、ピヨ子預かってもらってるんだもん」

 メチレンはエーテルと面識があることを隠す様子なく、素直に認めた。

「タランチュラの情報は何か掴めたの?」

「ん~いろいろお話してくれて、私が知らないことたくさん知れたんだけど、肝心なタランチュラの居場所は教えてくれなかったの」

「そっか、残念だったね」

「そうなの、また振り出しに戻っちゃった」

 ユサは残念そうな顔をしていた。

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