腹黒お嬢様と天才ハッカー㊦【完】

ゲームクリア /腹黒と冷酷








「これはどういうことかな、世未」




上質な青色のソファーに座り、目の前で両手を組みながら私と志貴をそのジロリとした陰気な目で見つめるジジイ...

じゃなくて私の父こと、敦は普段よりも数倍不機嫌な声で私に聞いた



ここは社長室。



灰色の壁に黒色の立派なデスク、本がぎっしり詰まった大きな本棚にその横にある名前も知らない植物。

壁に掛けられた湖の風景画、デスクにあるコンピューター。



シンプル、でも決して殺風景ではない部屋



その部屋の中心に置かれた二人掛けのソファーが二つ、
向かい合うようにあって、私と志貴、父と母がそこに座っていた






私たちは誠史を病院に送ったあと、
耳が早い父に誠史が何者かに殴られて気絶したということを知られ、
私でさえも滅多に入ったことがないこの社長室に呼び出された




父はビシッとしたスーツに身を包み、私と志貴を睨んでいた

その隣にいる母は扇子で口元を隠しながら志貴と私の顔を眺めている



髪をワックスで整えている父は、私の隣にいる志貴をギロッと睨んで、





「ところで君は一体何者なんだ。世未の知り合いか?」





と、普通の人なら「怖いよ、この人!!」と悲鳴をあげそうな目付きと声で志貴にそう聞いた


だが父以上に怖い志貴は父に向かって真剣、というかいつもの顔ではっきりと答える





「私は世未さんの次の結婚相手です。」


「なにっ?!!」


「あらあら」




志貴の言葉に父は目を丸くし、母は扇子で顔半分を隠したまま目を細めた


あーあ、はっきり言い過ぎよ、志貴。



私は彼の隣で苦笑した




父が怒りで顔を歪める





「世未は榊誠史と結婚するのだ!君みたいなどこの馬の骨とも分からん男と世未を結婚させるわけにはいかん!!
 今すぐここから出て帰りたまえ!!」











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