腹黒お嬢様と天才ハッカー㊦【完】

番外編 /監禁




それは、世未がまだ妊娠する少し前のこと────


















「世未お嬢様、先日の件についてなんですが...」

「ああ、波瀬さん。やはりまだ少し問題が残ってましたの?」

「ええ。それで社員の話によると───...」





世未と一緒に朝食を取っている最中に、
あのクソ執事がやってきて世未にヒソヒソと囁く

それを聞いて世未は、食べかけの卵焼きを残し、彼と共に部屋からでていった。


ぽつんと残された俺は、口の中にあった冷奴を飲み込み、
口を拭いてまだ少し残っている朝食をちらりとも見ずにダイニングから出た。




最近世未はあの波瀬とかいう忌々しい執事とよく一緒にいる。

仕事関係だと分かってはいるが、気に食わない。



それは多分.....







「アイツ...まだ好きなのかよ、世未のこと」




寝室に入った俺は、そう静かに呟いた。



そう。


アイツはまだ世未のことを想っている。

世未のことを女として愛しているのが見え見えだ。

だからいつも俺のことを睨んでいるし、俺の名前を呼ぶときもどこか刺々しい。




まあ俺も睨み返しているから別にいいんだが...





問題は世未がそれを知っていてもなおアイツとよく接していること、だ。






普通フッたんだから避けるだろ。







 

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