私はまた飛び降りる【完】

12月 /予定






……また、この夢だ。





“私”は息を切らしながら必死に足を動かしている。

肌を刺すような冷たい空気の中、浮かんだ汗を拭いもせずただ走り続けている。


道とは呼べない道を縺れる足で走り、呼吸を乱しながら無我夢中で……




『逃げなきゃ。逃げなければ、私は……』



────何から逃げてるの?



『行かなくては。早く、行かなくては』



────何処へ行くの?




夢の中の私の心の声を聞きながら、私はそう問う。だが夢の私は答えてくれない。


妙に霧がかかった夢の世界。私は一生懸命走り続け、そして……




「!!ダメ───!!!」



自分が向かっている場所が見えた時、私は叫んだ。




だが─────

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