私はまた飛び降りる【完】

12月 /クリスマス




……クリスマスなんてつまらない。


今までのクリスマスを思い出して、私は思った。



寒い夜にわざわざ外へ出て白い二酸化炭素吐き出し、肌を乾燥させながら感覚を失った足で道を進むデート。

それかこつこつ貯めたお小遣いで他人へのプレゼントを買い、軽くなった財布を懐に仕舞い家路へと向かう日じゃないか。



一体こんな日のどこが良いのだろう。私には理解できない。





いつも以上にマフラーをキツく巻き、耳当てに手袋、そしてポケットやバッグにカイロを大量に入れて完全防寒した私は、馬鹿でかいクリスマツリーの下で山吹誘を待っていた。



まだお昼だからそれほど綺麗でもないツリー。

だけど夜になったら光が灯って綺麗なんだろうなぁ……



長い前髪を揺らす冷たい風を鬱陶しく思いながら、私は小さな溜息を零した。




時刻は昼の四時。



絶え間なく流れるジングルベルが、通行人の気分を盛り上げている。

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