私はまた飛び降りる【完】

11月 /終わり




─────そして不意に、突然に、出し抜けに、この日常は崩れた。





先生との幸せな日々が一週間ほど続き、そして今日という11月最後の日も、私はいつものように待ち合わせ場所である路地裏に向かおうと下駄箱から靴を出した。

だがその時鞄が弱々しく震え、私はスマホを取り出したった今届いたばかりのメールを読んだ。



先生から『空き教室に来て欲しい』という短文メール。




珍しい。どうしたのだろうか。

靴を戻し、すっかり人気が少なくなった廊下を歩きながら私は少し不思議に思った。

そしてほぼ忘れ去られた空き教室の扉の前に立ち、扉に触れようとした瞬間、




「……うん。ちょっと待って……まだ少し仕事残ってるから……」



誰かと話しているらしい先生の声が漏れた。

一体誰と話しているのだろう?

私は入っていいのか分からず、佇んだ。

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