生贄のイヴ姫【完】

終焉の楽園 /別れの生贄





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「サヨナラ。



愛しき双子の妹、罪深き妻、イブよ」



アダムはそう言うと、リリの心臓に向かって刃を降り下ろした。

だが次の瞬間、リリの体が素早くそれを避け、隙を作ったアダムの刃を奪う。



「?!!」



驚愕の色に染まるアダム。

そして、さっきまで怯え、恐怖の色を見せていたリリの顔が、笑みで満たされていた。

口角を吊り上げ、目を細め、頬を緩め、リリはアダムの腹に奪ったナイフを突き刺す。


躊躇なしに刺され、アダムは一瞬放心し、そして苦痛と恐怖の叫び声を上げた。

ナイフを抜けば大量の鮮血が溢れ、アダムは叫びながら床に倒れる。



リリはそんな彼を笑いながら見下ろし、返り血で染まった白いドレスを見せつけて、言った。




「サヨーナラ、アダム」

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