絶命

復讐






──────クオーツ時計じゃない掛け時計の秒針の音が、耳障りだった。



机の上にある電気スタンドだけが光の根源である、薄暗い自室。

少ないお小遣いで買い集め、飾ってあるピンクの小物。

ゲーセンで友達と何回もチャレンジして取った、人気キャラのぬいぐるみ。

世界で一番愛している自分のベッドは綺麗に整えられ、その上にはノートとスマホを並べて置いてあった。



私は、椅子の上に立っていた。


夜なのに高校の制服を着て、テレビも見ずにただ立って目の前にぶら下がっているソレを見つめていた。

ネット通りに結び、決して解けないロープ。

私の体重、いやそれ以上重いもので決して解けないソレ。



部屋には、私だけが存在し。

前にはロープが揺れもせずぶら下がり。

そして私は、そんなロープを見て微笑んだ。




嗚呼、やっとね。

私は、やっと死ねるのね。






こんな苦痛と絶望と屈辱に満ちた日々から、やっと逃げることが出来る。

その逃げるという行為が、アイツらへの復讐へ繋がるなら、尚更良い。

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