君しか見えない①【完】

#02 /〈side by ジュノ〉

しっかりと握られた手。


振りほどこうとすると、力が加えられる。




…毎日、無視するくせに。


本当に勝手。


俯くと、立ち止まって顎に掛けられる手。


無理矢理上向けられると、数ヵ月ぶりに目が合った。




黒い透き通る瞳。


綺麗な顔をしたキイ。


舌打ちされて、急に路地裏に入り込む。


建物の壁に押さえつけられ、目を剥いた。

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