冷たい獣【完】

15

黒髪は同じ。


「なぁ、口聞けねーのか?」


屈んで、覗き込んでくる。その黒い瞳も。



「沙羅」


その言葉に目を見開く。


途端に体を揺すって笑い出す。鷹峰さんの面影でこんなに笑うから、驚いた。


鷹峰さんも大声で笑ったら、こんな風になるのだろうか。



「─な訳、無いよな」


沙羅さんを知ってるし、…やっぱり鷹峰さんのお兄さん?



「名前は?」


ベッドに腰掛け、足を組む。今笑ったのに、もう真顔。

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