出会い系サイトの彼女。【完】

監禁 /初日 

「……は、ぐっと気温が下がるので、しっかり着込んでお出かけくださいね♪」



どこかから聞きなれた声がする。

天気予報か。

俺、テレビつけっぱなしで寝ちゃったのかな…



意識がふわふわと浮いていた。

現実味がない。

目覚めるのが億劫で、しばらく目を閉じたままニュースを読み上げるアナウンサーの声を聞いていた。


体が痛てえ…

口も変だ…顎が痛てえ……


口元を触ろうとして腕を振り上げた瞬間、ガチャと金属の擦れる音がして、痛みが走った。

あがらない。

両腕が不自然に体の後ろにある。


なんなんだ……



瞼をゆっくりと持ち上げた。


朝の番組がたしかに聞こえているのに、辺りは薄暗い。


テレビがついていた。



ぼんやりと光を放つ小さなテレビの周りを、ぬいぐるみが囲むように並んでいる。


眠気が一気に吹き飛んだ。









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