出会い系サイトの彼女。【完】
幸福 /ちいさな変調
メールで始まる出会い、というのはお見合いに似ているのかもしれない。
写真を見て、相手を選んでいる時点で、もう好意があるってことが決まってる。
ましてメールだけの会話には、相手のいやな部分なんて全く見えない。
ただ妄想だけが広がっていく。
俺はすぐになつきに夢中になった。
「おはよ♪これから夜勤だよ――!」
「おはよ♪って言ってももう夕方(笑)夜道気をつけてね(*´∀`*)ノ♪」
はじめはメールで何度も往復していたけれど、もどかしくなって、ラインに切り替えた。
ライン――そのアプリを使えば、チャットみたいにすぐにメッセージの交換ができる。
なつきに教えてもらったんだ。
ラインIDを教えると、なつきはすぐに友達登録を申請してくれた。
あらすじ
『運命の恋をしよう』―――なにげなく始めた出会い系サイト。素敵な彼女に出会って、楽しい日々が始まる予感でいっぱいだった。なのに、どうして、こんなことに――――
この作品のレビュー
総合ランキング3位獲得!(2013年02月)