出会い系サイトの彼女。【完】

一日 /決断

目を開けたのは真夜中だった。


寝ていたんじゃない。


ずっと起きていた。

一睡もせずに布団の中で、ただ時が過ぎるのを待っていた。



真っ黒な世界が、次第にほんの少し藍色がかって、景色が浮き出てくる。

押入れ。鴨居に吊るされたバッグ。ぬいぐるみ。鏡台―――暗闇に沈んだゴルフクラブ。




俺は息をひそめて立ち上がった。


暖房の切れた部屋の中は、もうかなり冷えているはずで―――――

だけど、寒いとも暑いとも感じることが、俺にはできなかった。



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