ワガママ王子と売買契約 【番外編】

番外編 /看病



「ゴホゴホッ」


抑えきれない咳が喉からせり上がってきて、体を丸める。

すると、バタバタとドアの外から足音が聞こえてきたかと思ったら、勢いよく部屋の扉が開いた。


「大丈夫かっ!?」


そんなに激しく扉を開けたら壊れちゃうじゃん、と内心思いながら咳を押し込める。

それでも、その慌てぶりを見て思わず笑みが零れた。


「だから、入ってきちゃダメだって」

「でも、今まで以上に激しい咳だったぞ」

「心配しすぎだよ、湊さん」

「誰でも心配する」

「うつるからダメだって言ってるじゃん」


そう言った私の静止も聞かずに、湊さんはツカツカとベットでうずくまる私の傍に駆け寄ってきた。

そして、心配そうに私の額に手を乗せて髪を一度撫でた。


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