太陽の 2【完】

作者らい

「もう待たねぇぞ。」半分はだけたバスローブを纏い、まだ水滴が滴る髪の毛をそのままに悠馬さんはあたしをベッドへと沈めた。







大切な友達と、大切な家族

正直それだけあればいいと思ってるし、

なるべく他に大事なものを作らない様に生きてきた



そんな生き方で人間関係を上手く築けるワケがない、

そうわかっていても、どこか自分の中で線を引いてた





幸せになってはいけない、と

深く自分に言い聞かせてた


楽しいと思ってはいけない、と

心の温度を一定に保ってた






それでも、好きにならずにはいられなかった

一挙一動に翻弄されて

甘い胸の痛みに浮ついて

感じた事のない幸福感に涙を流して



囚われてばかりだったあたしにとって

あなたは太陽のようでした