天帝の姫 上 【完】修正中

Change 変化 /煌哉ポイント






やっぱり面白い女だと思った。




隣に座って窓の外を眺める女に視線を向けた。






俺に媚を売る訳でもなく。




いや、それ以前に俺に食って掛かって来やがる。





この女が本気で欲しいと思った。






今まで彼女なんて言う存在になったのはたった一人。






頭に浮かんできたのは、懐かしい女の顔。




あいつとは、ガキのままごとだったけど。






それでも、ふとした瞬間にあいつを思い出せば、胸の奥がチクリと痛む。





あいつと別れてからは、本気の女を側に置くのが面倒になって遊びばかりを選んできたけど。



都姫なら、側に置きてぇと思っちまう。




だけど、少しだけ臆病になってんのは、昔のことがあるからなのも事実で。





ズルズルと思いを引きずってる訳じゃねぇ。





そんなだせぇ事は勘弁だ。





俺は天帝。



誰よりも誇り高い。




そんな俺が過去の思いになんて縛られてるはずはねぇ。





ただ、あの頃は色々とありすぎたんだ。




昔の事が浮かんでは消える。











「あっ!煌哉が天帝だったんだね?」


突然振り向いた都姫。




「はっ?」


間抜けな声が出た。






「やっぱり姫は知らなかったんだ?」


助手席から後部座席を覗き込んだ恭弥が笑う。




「うん、さっき友達に教えてもらった。」


都姫らしいと思った。




「天帝だったら、なんか変わんのか?」


聞いてみたくなった。




「別に変わんないけど?」


「けど?なんだよ?」


「実は友達に近寄らないように注意されてた。」


あっけらかんと言い放った都姫。







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