天帝の姫 上 【完】修正中

Change 変化 /薫ポイント






ガチャンと玄関のロックが外れる音にピクリと体を揺らす。



「ただいま。」


いつもと変わらない都姫の声に、ほっと息をつく。



急いで玄関先に迎えに行きたいのを我慢してソファーに座る。



さっきから、散々動き回っていたせで少し疲れた。





護衛から今日も天帝に連れ去られたと聞いて心配で仕方なかったので、部屋の中を彷徨いてしまった。




昨日の接触した時点で排除しようかとも考えた。




でも、報告によれば危害を加えるけでもなく、タブらかしたりする訳でもなく、自宅近くの公園に送り届けてくれただけだった。



だから、様子を見ることにした。




なぜなら、都姫が嫌がってる様子もなく、普通に接してるみたいだから。




俺の過保護欲で都姫を籠の中のお姫様にするつもりもないしな?





でも、ずっとずっと大切に守って来た妹だから、誰かに泣かされたり、辛い思いをするのを見逃す訳にもいかない。





天帝がどんな意味で近寄って来てるのか分からない以上、野放しにする事も出来ない。




都姫が幸せならそれでいい。



でも、そうじゃないのなら、封印した力を使ってでも天帝を叩き潰す。






今日も迎えに来た天帝と出掛けたと聞いた時から俺のソワソワは止まらない。



なんでも、天帝には似つかわしくない可愛らしいカフェに行ったらしい。






逐一報告は上がってくるものの、不安がなくなる訳じゃない。




どこまで過保護なんだと、自分でも思う。





シスコンだと自負してもいい。




まず、日常的に護衛をつけてる事さえ普通じゃないとは思う。



よほど都姫自身が回避できない事態を除いては手出しはしなくていいとは指示してるけど。



あんまり守りすぎると、都姫にキレられるからな。






でも、俺はどんな形でも都姫を見守りたい。





両親が残してくれたたった一人の大切な家族。




だからこそ、幸せになる姿を温かく見守っていてやりたいんだ。







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