天帝の姫 上 【完】修正中

Puzzle 困惑 /都姫ポイント









自宅のベッドの上。



うつ伏せに寝転んだまま片手で頭を抱かえる。





さっきのあれは不味かった。




煌哉達と食事してた時の事を思い出していた。





恵の『普通』って言葉に過剰反応してしまった。






小さい頃、普通に憧れてた。




両親を無くしたときに、私には普通なんて存在しなくなったと言うのに・・・・・。





それでも、普通に憧れた。





『普通じゃないよね?』


『普通あんなことしないよね?』


『普通の家庭環境じゃないから。』



周りの心ない人達の声に、ずっと怯えてきた。





だから、普通を嫌った。




普通じゃないと言われるのなら、絶対に普通になんてなってやらない。




それが私のプライドだった。





人と違ったっていい。






私は私で居られればいい。






憧れた普通を嫌い。



普通を捨てた。







だから、『普通』って言葉に過剰に反応してしまう。







捨てたはずの普通に、本当はまだ未練があるのかも知れない。











「恵に悪い事をしちゃったな。」



ゴロリと体を回転させて仰向けになる。






あの後、なんとな~く悪い雰囲気のまま煌哉達と別れた。





正確にはマンションまで送って貰ったと言うべきだ。







煌哉は私が過剰に反応した事を問いただす訳でもなく、今までと変わらない態度だった。





もちろん、恭弥も自然な笑顔を向けてくれてて。



恵だけは、少しバツが悪そうにしてたっけ。








「なんだかなぁ・・・私、馬鹿みたい。」


目の上に腕を乗せた。






何にこだわってんだろうか?





誘われたCLUB。



うんと頷いて行けば良かったのかな?




そしたら、こんな気分にならなくて済んだのかな?





でもなぁ~行きたくないんだよねぇ。





あんな嫉妬と欲望にまみれた様な場所には。





溜め息を吐いて、目の上から腕を退けると見慣れた天井を見つめた。






でも、近いうちに連れてかれちゃうんだろうなぁ。





なんとなくそんな気がした。











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