ヒヤシンス 【 完 】

参 /アイシテル ( 海歟side )



千歳が消えてから
俺の世界に色がない

会いたい


ヤクザだと伝えられなかったのは、

もしこのまま

俺が千歳を縛りつけてしまったら、

何も知らずにこの世界に足を踏み入れてしまうから。

それにヤクザだと知らないまま
そばにいてほしかった。

職業ではなく俺自身を見て欲しかった。

だから確かめたかったんだ。

自分の口から千歳に伝えたかった。


「 俺の女になれ 」


なんてクサイことを言ったが、
ヤクザだと知らない千歳に、

好き の一言も言えなかった。

だから千歳に全てを話すつもりだった。

一生そばにいてほしい 。

手放すつもりなんて微塵もなかった 。

だから早く伝えれば良かったんだ 。

アイシテル ー と 。




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