狂愛【完結】

日常生活 /尾行

side 弘人


「・・・お前ここで何してんの?」


さっきカフェで別れたはずの隼人が低い声で俺にそう聞く。



「しっ!気づかれたらどうすんの?お前のない頭フル回転させて考えろよ!」


俺がそう言うと、隼人の眉間に皺が寄る。


黙って動こうとしない隼人に焦りを覚える。


ちなみに今俺がいるのは裏路地。

ビルの陰からゆいかちゃんを尾行中。


決してストーキング行為中ではない。決して。


ゆいかちゃん達は繁華街を直進中。


あっ、後ろにナンパしそうな3人組が。


すかさず見つからない様に走っていき、一人を裏路地に引っ張り込む。


残りの2人と隼人もやってきたので、睨みつけた。


「なんだよお前?ぁあん?」


いきがるバカに無言で拳骨をおみまいする。


「いってぇ!!何しやがる!」


涙目で睨むバカの胸ぐらを掴んで、低く吐き捨てた。


「・・・今度彼女をナンパしようとしたら、殺すから。」


「っっ!」

俺の剣幕に、怯む3人は路地の奥へ消えていった。


賺さずビル陰からゆいかちゃんを除くと、まあまあ先へ行ってしまっている。



「くそっ!」


見つからないように忍者の様に隠れながら移動する俺の横を、普通に歩きながら極寒の目で見る隼人は、俺をバカにしたように鼻を鳴らした。


「・・・さっきから、お前何してんの?ストーカー?」


「ちげえし。てかお前、ちゃんと隠れろよ!」


俺がそう怒鳴ると、態とらしく指で耳を塞ぐ動作をする隼人。


・・・ほんとムカつく奴。


「つうかお前みたいな隠れ方してる方が見つかるし。バカじゃねえの?」

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