狂愛【完結】

波乱の大学生活 /チビ

「・・・ん?」


「お?気が付いたかい?嬢ちゃん。」


目を開けるとまあまあ見慣れてしまった白い天井。


(風邪で特別室使ったのね。)


目の前の篠崎さんを見て苦笑が出た。


「・・・奏は、どうしたんですか?」


目の前にいるのが篠崎さんだけなのに、首を傾げる。


篠崎さんは私に微笑むと、口を開いた。



「若には今席を外して貰っている。
君に婦人科の検査を受けて貰わねばならんしな。」


「・・・婦人科?」


訝しげに訪ねた私に、篠崎さんは頷く。



「ああ、風邪はひきはじめだが・・・薬は飲めん。念のため、な?」


「え?私、何か病気ですか!?」


私の驚いた表情に、篠崎さんは目を見開いて笑い出した。


「ハハハ、そんなわけないじゃろ。薬が飲めないのは、君が妊娠しているからだよ。」


「・・・・。」


私は目を見開いて声も出ない。


そんな私に、篠崎さんは優しげに目を細めた。


「おめでとう、お母さん。尿検査で確定しなければならんが、多分8週目ってところか。生理が遅れていたんじゃないのかね?」


篠崎さんの言葉に戸惑いながら答える。


「そ、そうですね、今回は遅れ気味で。でも私、ピルを飲んでた時期のあと、生理不順になってて・・・2ヶ月遅れるなんて普通なんで、気にしてませんでした。」


「んー、それは中途半端に服用したせいでホルモンのバランスが崩れたんだな。まぁ、これからこまめに検査に来ることになるから問題ないじゃろ。」


「あの・・・奏には?」


篠崎さんは首を振る。


「検査で確定してからの方がいいじゃろ?」


「・・・そうですね。」


私と篠崎さんは微笑みあった。


その後、検査をして私は妊娠9週目なことが分かった。


最終生理開始日から数えて9週目、つまりは3ヶ月くらいってところ。


検査が終わって特別室へ帰ると、かなり不機嫌MAXな奏が激しく貧乏揺すりしながら座って待っていた。

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