狂愛【完結】

蓮の引退 /先代

side ゆいか


倉庫に向かう車中、私の目に飛び込んできたのは、懐かしい風景。


たった何ヶ月だけど、蓮と向かう車中、見ていた景色。


懐かしさなんてない。


確かに幸せな時期はあった。


でもそれはほんの1ヶ月くらい。


そう、蓮たちがまりかの存在を知って姫にした辺りから、私の本当の幸せは消えていたから。


どうしても相容れない私の【対】


絶対悪の彼女が傍にいるだけで落ち着かなかったように思う。


私の心ここにあらずな態度も、白虎全体の気持ちを私から離した要因になったんだと思う。


蓮と奏の違いはきっと【私】


私はあの時、蓮に【執着】はしてても【信頼】はしていなかったんだ。



あのときの蓮の心情を思うと、胸が痛い。


私の意識は、なんだか今にいるのか、過去にいるのか、分からなかった。


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