支配者【完】

雫 /決意

side 雫



「だって、玲は私を愛していますよね?」

「当たり前だ。」


突然の質問にも即答の玲は、胸を張ってそう言った。


「フフッ、」

「何がおかしい?」


それに噴き出した私に、玲は眉間の皺を濃くさせる。


この人は、基本はストレートにものを言う人。

それなのに時折、負の連鎖に入り込んでしまう。


その原因は、絶対に私。



「私も愛していますよ。」

「……知っている。」



ツンとそっぽを向いた玲は、何故か照れているようで、耳を赤くしてこちらを向こうとはしない。


玲は、私を愛している。それは、私が玲を愛していないとしても絶対に揺らぐことの無い感情。



私が玲の妻としての立場を拒否したとしても、お姉さまがいるとしても。それでも玲は、”絶対”私をあの日、迎えに来たはず。



私の心を強引に欲して、私が拒否をし続けたとしてもこの屋敷に閉じ込める。


そんな、子供よりもたちの悪い神様なんだ。



「私が、この屋敷に来てどれほどたちます?」



私の質問に、玲が少し考える仕草をする。


「ざっと、1年半ほどか。」


その言葉に頷いて。短かったのか長かったのか、そんな曖昧な日々を思い出した。



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