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366日、彼らは笑う。 /4月15日 京和装小物の日 翠×万智




翠「これも。これもどうでしょうか。ああ、これも似合う。」


万「あ、あの、翠さん?」


翠「これも。もういっそすべて、」


万「そこまで、です。」


翠「どうしました?」


万「どうしましたじゃありません。私に物を買い与えるのはやめてください。」


翠「……気に入りませんか。」


万「そうではなく、甘やかさないでくださいと言ってるんです。」


翠「なぜです?」


万「それは……甘えるとダメな人間になってしまいそうですし……?」


翠「そうなってしまえばいいでしょう?」


万「それは、ちょっと、」


翠「そうなってしまっても、私は貴方を愛し続けます。」


万「……翠さん。」


翠「はい。」


万「私は、貴方と対等に、愛し合いたいんです。」


翠「……分かりました。買うのはやめましょうか。」


万「はい。ありがとうございます。」


翠「……京小物は要らないんでしたら、今度は着物の方はどうでしょう?」


万「ハァ……。」



翠の甘やかし癖は、ある意味彼の愛し方です。


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