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366日、彼らは笑う。 /5月9日 コクの日 奏×ゆいか




ゆ「前から、気になってたんだけど、」


奏「あ?なんだ。」


ゆ「奏の書斎に、なんだか分厚い大げさな本がたくさんあるよね?」


奏「……アルバムのことか?」


ゆ「うん、そう。私が組員さんから受け取ることも多いから、前から気になってたんだけどね?」


奏「ああ。」


ゆ「ちょっと量が、気になるかなぁって。」


奏「量?」


ゆ「ん。特注なんだろうけど、学校の卒業アルバムでもあんなに分厚くないよ?年4回来るし……なのに20センチくらいあるよね?」


奏「それでも厳選してんだけどな。」


ゆ「内容は、あまり見たくないけど、」


奏「自分の写真だぞ?なにが嫌だ。」


ゆ「うん、嫌だね。」


奏「ふはっ、笑顔で言うことかよ。」


ゆ「普通の反応だと思うな。」


奏「……いいか、ゆいか。」


ゆ「ん?」


奏「人間ってのは、年を取るごとに深みを増していくもんだ。」


ゆ「ふふ、確かに、そうかもしれないね。」


奏「だからお前も、日々深みを増していく。コーヒーで言うとコクって奴だ。」


ゆ「……それって、単純に年を取ってるってだけなんじゃ。」


奏「んなわけねえだろ。お前の出すコクは、極上なわけだ。それを写真に収めないわけねえだろ。」


ゆ「開き直りがすごくて何も言えないよ。」


奏「まぁ俺の楽しみだ。気にすんな。」


ゆ(いつ写真撮られてるか分からないから気になってるんだけどな。)



コクを増すゆいかちゃん。そして日々、隠し撮りの精度も上がっています。



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