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366日、彼らは笑う。 /6月21日 酒風呂の日 奏×ゆいか

side ゆいか




「ゆいか、どうだ?」

「んん、意外とお酒の匂いがきつくないんだね。」



一緒にお風呂に入るのはいつものこと。だけど今日が少し違うと感じるのは……


「まぁ、全部酒じゃないからだろ?」

「そだね。」


本家の大きなヒノキのお風呂で、酒風呂に入っているから。


熱気で強まる木の匂いに不快さはない。むしろ好きなくらい。私たちの家のお風呂もこうであってほしいくらい、私は木のお風呂が好きだ。


……これを奏には言えないけど。ほんとにウチのお風呂を木のお風呂に変えてしまいそうだから。


木のお風呂は管理が難しいという。だけどこうして、季節に合った変わったお風呂に入る時、木の香りは雰囲気を良くしてくれる。



子供の日の菖蒲湯。ゆずの皮を入れたり、桜を散らしたり……正直、最先端のお風呂より木のお風呂、しかも広い方が雰囲気が出る。

そして、香りも。


素敵な木の匂いと混じってすっごく、良い感じ。



「久しぶりに広い風呂もいいだろ?」

「ウチのお風呂も十分広いけど、そうだね。」



ご機嫌の奏は、私を腕に抱いて笑ってる。




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