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366日、彼らは笑う。 /7月23日 カシスの日 春×華

side 華




「はーな。」



出た。


「なんですか、春さん。」


さりげなさを装って笑顔で振り返れば、私の何倍も可愛い笑顔でこちらを見ている春さんがいた。



「どういう、ことかな?」

「へ?」



笑顔、ではある。あるんだけど……明らかに纏っているオーラは暗い。



「今日飲み会なんだって?大好きなカシスのお酒を浴びるほど飲むって張り切ってるんだって?」

「……。」


貴理子さんだな。確信があった。


「今から、メールしようと、」

「メールすれば俺がいいって言うと思った?」

「いや、まぁ、」


ゆっくり首を傾げた春さん。滅茶苦茶怒ってらっしゃるんですが、ここは私が首を傾げたいところなんですけど。


貴理子さんとたまには飲みに行こうということになって、久しぶりにする女子会。春さんはそういうのには文句を言わないたちなはずなのに、このご立腹ぶりは謎だ。



「今日、彼女は華を騙して合コンに連れてくつもりだって言っても?」


「……それは、怒っていいです。」



というより私が怒る。


苦々しい思いでいる私を見て、春さんが深い溜息をつく。



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