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366日、彼らは笑う。 /8月7日 鼻の日 夏流×朔真

side 夏流




「あつ。」



とても熱い夏の日、校舎傍の日陰に座って朔真が呟いた。2人揃って体操服なのは、私がこの暑さの中、少し体調が悪くなってしまったから。


すぐに保健室に行こうと朔真は言ったけれど、そうだと保健室に着いた途端、朔真と離れ離れになってしまうから。

少しだけ、もうちょっと一緒にいて欲しくて我儘を言った。



「ごめんね。」

「ん?」


ほんとは、話すのも辛いくらい、気分が悪いのに。朔真に寄りかかっているだけでなんだか大丈夫な気がしてくる。


「ほんとは、保健室直行すんのが一番いいんだぞ。」


真剣な表情は、私を心配してくれているから。熱い日差しに反射した金色の目は、キラキラと輝いていて、凄く、綺麗。


「朔真と、離れたくないの。」

「っっ、」



怒られているから誤魔化そうとか、そういうのは全くなく、今私がそう思っている。不快で、酷く気分悪いから、朔真と離されてしまっては敵わないわ。



本当なら、このまま家に帰ってしまいたいほど。だけど朔真にくっついているだけで、保健室に行くよりはましな気がする。



「ねぇ、キス、して?」


朔真の肩に頬を寄せて、強請ってみれば、朔真が溜息を吐いた。やっぱり無理かしら。これじゃ保健室に連れていかれちゃうかも。




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