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366日、彼らは笑う。 /11月7日 立冬 夏流×朔真

side 夏流




冬は大嫌い。だって寒いんだもの。



「夏流。」

「ん?」

「起きろよ。」

「……いやよ。」

「ふ。」


なのにこのライオンは、冬に強くてやになっちゃう。ライオンってネコ科よね?温暖な気候に生息するだけあって寒さには弱いはず。


動物園のライオンだって冬場は裏に引っ込んでたり寒そうに寝てるじゃない。



もう目は覚めてる。ベッドから出れないだけ。昨晩組の仕事が朝までかかったのか、朔真は今帰ってきたところみたい。


この寒いのに躊躇なく次々と服を脱ぎ捨てていく。



上着、ネクタイ、ワイシャツ、下着まで?あら。あらあら。ズボンも、靴下も。もしかして。



「いつまで見てんだ。エッチ。」

「目の前にあれば見るのは当たり前よ。」



寒さを気にもしないらしいうちのライオンは、鍛え上げられた背中を私に向けたまま、軽口。


「シャワー浴びてくる。」


「ん。」


さすがにパンツまでは脱がなかったわ。残念。しかも律儀にも自分が脱ぎ捨てた服をかき集めて、朔真は浴室へと姿を消した。



「……はぁ。」


布団にめいいっぱいくるまって天井を見上げれば、自分の吐いた息が白くなるのが見えた。

冬って、なんであるのかしら。理解できないわ。





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