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366日、彼らは笑う。 /2月17日 天使のささやきの日 奏×ゆいか

side ゆいか



「ゆいか、ちょっといいか?」

「ん?」



2月の中旬のある日、完全装備でソファーに寝転がっていたら、奏に呼びかけられた。


私はいつものふわふわパジャマを着てブランケットをかけているのに、奏はさっきシャワーを浴びてきたからかタオル1枚で歩いてくる。


……ある意味、目の毒、だから。


「まず服を着て。」


頬を熱くさせて、俯く私はぼそりとそう言うしかない。


「ふ、いつも言ってっけど、今更だよな。」


そう返した奏が私の隣に座る。少し大きな振動で、私の体が跳ねた。

それを支えるように、奏の熱い手が肩を抱く。


「っっ、」


シャワーを浴びたばかりだからか、奏の指先はとても暑い。ふわふわのパジャマでも分かるほど、その大きな手は力強く私の肩を掴んでいた。



「どうした?誘ってんのか?」


からかうようにそう言った奏の吐息が俯いたままの私の頬を滑って、そのせいで更に、身体が熱くなった。


そこで、ふと気付く。


奏と一緒にいる時、寒さに弱い私が寒いと感じたことがなかったなって。


それは、こうやって奏が定期的に温めてくれているから?それとも、女としての私が、常に……それは少し、恥ずかしいから、考えるのをやめた。



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