菓子部◎おまけ追加

その3 /葵先輩の事情



***





「葵センパイまた休みなんスか?」



7月に入って、そろそろ夏本番という今日この頃。



「今日もいないねぇ」



葵先輩はここ数日学校に来ていない。



「風邪とかッスか?部長なにも知らないんです?」


「さあねぇ…なんでだろうねぇ…」



部長ののっぺりとした答えを聞いて、蒼汰くんは私に苛立ちを目で訴えてくるけど、正直私にもどうしようもない。

部長は葵先輩と同じクラスだし、全く何も知らないということは無いと思うんだけど…まあ彼が話してくれる気が無いのなら仕方無い。



「凛先輩は、何か知りませんか?」



諦めて凛先輩に聞いてみると、彼は読んでいた本から視線を上げ、一度部長を見やる。

部長はその視線に気付くと、気まずそうに目をそらしてしまった。



「俺は、基本的にいつも何も聞かされない。部長は知ってると思うけど」


「凛センパイもああ言ってるじゃないですか!部長!教えてくださいよ!」


「うるさいうるさい!部長はなにも知らないもんね!」


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