菓子部◎おまけ追加

その3 /夜の学校



***





7月中旬

1学期もそろそろ終わろうかというこの頃だが、菓子部の部室は閑散としていた。


葵先輩は相変わらず休みがちで、学校には来ていることが多いけど部活にはほとんど顔を出していない。

それに比例するように凛先輩の参加率もここ1週間程低下気味。



「…今日は蒼汰くんも休み?」


「蒼汰くんはサッカー部の先輩に捕まりました。彼有望株ですし、やっぱり退部届ひとつで簡単には逃して貰えないみたいですよ」


「ふうん…大変だねぇ…」



部員達の参加率など素知らぬ顔でいつもと何ら変わらず執務机に突っ伏している部長はそれこそ他人事のように呟いた。


どうせ今日もみんな揃いそうにないからと、私は今日の分のおやつの準備を始める。



「紅茶とコーヒーどっちにしますか?」


「おやつなに?」


「ドーナツです」


「じゃあコーヒー」



この無駄に広い部室で、2人きりでティータイムというのもなんだか変な感じだ。


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