菓子部◎おまけ追加

その4 /部長の憂鬱



***





怒涛の夏休みが終わり、2学期が始まった。

葵先輩の家の問題が解決して、部室の不穏な空気は消え、いつものだらけ具合と葵先輩の姿が戻って来た。

凛先輩も変わらず静かに読書をする平和な部室の中で、ただ1人…部長だけが、いつにも増して挙動不審で。



「部長、コーヒーと紅茶どっちにしますか?」


「ど、どっちでも…」


「それが1番困るんですけど」


「や…ほんとに、どっちでも大丈夫…」



2学期になってからというもの、彼はずっとこの調子だ。それも、私に対してだけ。



「…じゃあコーヒー淹れます」



まあ、そりゃ、彼が挙動不審なのは今に始まったことでは無いし。だからって別段困ることがあるわけでも無いのだけど。

それでも、こんなに明から様に態度を変えられたんじゃあまり気分は良くない。

彼本人に聞いて答えてもらえるとも思わないけど、それでも、何か理由があるのなら知りたいんだけど…ー


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