菓子部◎おまけ追加

その5 /信じる人



***





ーー2学期の最終日

“僕、円が好きだよ”
あれ以来、私は部長に会っていない。

部長と古田さんの話題は校内で十分過ぎるほど盛り上がっていたけど、部長はぱたりと菓子部に顔を出さなくなった。

相変わらず私は、校内で彼を見かけることは少なくて…本当に、2週間近く顔も見ていないのだ。


頬杖をついたまま窓に目を向けると、薄っすらと自分の姿が映っていた。


ーー部長
あなたの中に私は、こんな風に、今にも消えそうなほどの薄さでしか存在してなかったですか?

それならどうして、あんな風に笑いかけるの
簡単に抱きしめたりするの


“僕、陽ちゃんのこと好きかも”
どうして、そんな軽く、好きだなんて言うの。


あなたはきっと私を必要としてくれていると、そう思ってた。

だけど、どうやらそう思っていたのは私だけで、あなたは彼女なんて作って、あっという間に私の元から去ってしまった。


依存してたのは私だったっていうのか。

…なんて、虚しい。


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