菓子部◎おまけ追加

その1 /友達大作戦



***





休み明けの月曜日。

放課後いつものように部室に行くと、やっぱりいつものように部長は寝ていた。


執務机に突っ伏して微かに寝息を立てながら眠る彼は、すぐそばまで近付いてみても全く目を覚ましそうにない。

暖かい日差しと共に軽い風が窓から舞い込むと、彼の焦げ茶の髪の毛はふわふわと揺れる。

柔らかそうなそれにそそのかされて、私の中で好奇心がむくむくと膨らんでいく。


ーー触ってみたい。

こんなに触り心地の良さそうなものがこんなに無防備に目の前にあるのだ。誘惑されない方がおかしい。


…多分、触ったくらいじゃ起きないし。

ちょっとだけ、ちょっとだけ…ー



「あれ」



聞き慣れた声に、私は部長の頭に向けて伸ばしていた手を瞬時に引いた。

反射で振り向くと、やっぱりそこには凛先輩の姿が。


扉の開く音に気付かなかっただなんて、我ながら不用心にも程がある。


一体いつから見られていたのかと内心焦る私に御構い無しで、彼は静かにソファに腰を下ろした。


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