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願いが叶うなら③―冬物語―

願いが叶うなら③―冬物語―

悠翔
恋愛 81ページ(連載中) 59315字 更新日 2019/11/05 読者 291人 公開 0 0

11月の終わり、季節はずれの転校生やって来る。



「今日から隣の席になる神崎朔也だ。宜しくな葵葉!」

「………どうして…私の名前?」

「はみ出し者同士仲良くしようぜ。」



出会って早々、馴れ馴れしく私に絡んでくる転校生の彼。




友達なんていらない。


何度も何度も繰り返して来た悲しい別れに、私はいつしか一人でいる事を選んだ。


一人が寂しいなんて感情も、人と触れ合う事が楽しいなんて感情も随分昔に忘れてしまった。


私の心は空っぽで、ひどくつまらない人間だ。



こんな私なんかに関わらない方が良い。



何度も貴方を遠ざけるのに……どうして貴方は、こんな私なんかに優しくしてくれるの?




最初は鬱陶しいと思っていたはずの彼の存在が、どんどん私の中で大きくなって行く。
そして…彼は私を何故かとても懐かしい気持ちにさせる。



この気持ちは何?
貴方は…誰?



貴方の事なんて嫌いなはずなのに…
どうして私はこんなにも貴方の事を知りたいと願ってしまうの?







彼の優しさが、氷のように冷え切った私の心を溶かして行く。




そして……


溶かされた氷に隠された真実。



それはとても残酷で……とても暖かいものだった。




『願いが叶うなら ー冬物語ー』








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